伝統の数奇屋建築を踏襲し、現代建築と融合させたファザード。南側に面した中庭(ウッドデッキスペース)を取り囲む、コの字型の建物形状。片流れの大屋根とし、北側に位置するハイサイド窓(高窓)から光と風を取り入れ、家全体を明るく風通しのいい空間としました。自然のエネルギーを最大限に取り入れる工夫(パッシブソーラー)と日本の気 候風土を考慮した伝統家屋の知恵を融合させ居心地がよい空間とし、地球環境に優しい省エネルギーにも考慮しました。
構造計算にもとづき、基礎は地中梁形状、べた基礎とし杭には鋼管杭(認定工法)を採用しています。木造の軸組み(柱や梁、土台)には構造性能が安定した木材(集成材)を使用し、断面欠損が少ない高強度の金物で接合し、精度の優れた地震や風に強い次世代の木造軸組み工法を採用。
いつもスタイリッシュに整理された家で過ごしたい。そのためには動線計画を考えた間取りと適材適所の意味のある機能的な収納計画が不可欠。家事(買い物、洗濯、食事)動線、家族(帰宅、手洗い、着替え)の動線、お客様の動線をキーワードに すっきりと整理された空間と雑多に使える空間を分けて計画。
LDK
LDKはキッチンはアイランドスタイルとしてスタイリッシュな空間に一役買っていますが実はキッチンの収納計画を考慮しないと物の整理できない不便なものとなります。
そのためキッチン横に冷蔵庫、食器棚、家電などを収納できるスペースとし間口大きく開放できる建具によりいろいろな場面に機能的に使えるようにしました。
玄関・家族用玄関
家の出入り口を二つ設け、ひとつを車からのアクセスを考慮した家族用玄関とし普段の生活の出入り口としました。
また大容量の収納スペースもかねています。
普通、一つしかない玄関は雑多となりがちですがこれならば気兼ねなく機能的に使えます。
もう一つの玄関はお客様用となっており、ギャラリースペースもかねて外部から小窓を通じて家人のセンスを発信する空間となっています。
それぞれの玄関にきちんと役割をもたすことにより、機能的でスタイリッシュな生活が生まれます。
自然素材と手作りの味わい
仕上げにはさまざまな種類の無垢の木をふんだんに使用しています(桧、松、杉、さくら、花梨、ケヤキ、シナ、チーク等々)。
またそれらの木を大工が手加工で造作することによりオリジナリティーにあふれた温かみのある空間を作っています。
建具や家具はこの家のためにデザインされ職人が作ったオーダーメイドです。
照明
照明は建物の性格を決定する重要な要素です。その部屋それぞれの役割を考えそれにあわせた照明を配置することにより、豊な表情を作りだします。建築(造作、家具など)と一体化、融合した建築化照明を使用し癒される居心地のいい空間としています。
書斎
書斎机は掘りコタツ、床は琉球畳、正面小窓から外の田園風景が望めます。
3畳ですが天井が高くハイサイド窓から柔らかな光が差し込む落ち着いた空間です。
浴室
壁に桧の無垢小幅板貼り桧の香りが心地よい空間。