作品紹介
温故知新
使いやすさにこだわった現代数奇屋建築全てを、大工の手作りで作り上げた伝統的造りですが、バリアフリーに重点を置き住む人を中心として計画しました。
居間の天井は地場産の松で加工した梁をあらわし民家建築の力強さを取り入れました。柱は地場産の桧で特に大黒柱は5寸角上材を使用しております。引き戸は全て手作り日本古来の建具舞良戸です。また杉の無垢材を使用しています。
トイレの扉は3枚引き戸となっており将来の車椅子や介護対応を考え出入りしやすくしております。
・床:地松縁甲板(無垢材)
・造作材:桧
・壁:じゅらく塗り
Architectural Works Photos
昔ながらの和風住宅を現代の生活スタイルに合わせて全面的にリフォーム。小さく区切られた部屋を大きなLDKに変化させ断熱性にも配慮した快適な癒しの空間に。
現在、家族のつながりやありかたについて問われる中でその根っこの部分はコミュニケーション、一緒にすごす時間を大切にすることです。そんな当たり前のことが当たり前にできる空間を作りたい。そんな思いが今回のリフォームにはたくさん詰まっています。
天井材には桜無垢材、床材はメープル無垢材。キッチン床にはテラコッタの白色タイルを使用。木は時が経つごとに傷や変色していきます。その変化は家族の大切な歴史になっていく。
広大な田園風景の中、北側の里山から流れるやさしく涼しげな風、季節の移り変わりを感じることの出来る木々、小川のせせらぎ。時間がゆっくりと進んでいるかのような空間、そんな空間での家作りでした。
本来、日本の家づくりはその土地の気候風土をいかし、環境に留意し創意工夫を重ね代々継承されてきたものです。先人たちの知恵、経験、努力により生まれ継承されてきた多くの優れた技術の結晶が和風建築であると考えます。
コンセプトを「続・新日本の家 伝統と革新の融合」とし伝統的な日本家屋を現代的なデザイン手法と設備を取り入れ融合する、この命題にオーナー様の御要望を考えながら今までとはまた違った別のアプローチで取り組み作り上げた家です。