作品紹介
コンセプトを『美しい日本の家』としとにかく美しさを細部までこだわって作った家です。設計1年、施工6ヶ月、お客様とじっくり取り組みました。
山間部の比較的気候風土の厳しい環境のため自然エネルギーとの調和(パッシブソーラー)を図りました。特に断熱は外断熱工法を採用し高気密高断熱とし厳しい寒暖対策をおこなった反面効率よく太陽光、風を取り入れる四次元計画。たとえば太陽高度、方位、風向きを検討し採光、通風、に配慮した開口部(ハイサイド窓、地窓)を配置しています。玄関軒先に地松丸太の梁を使用し雄大な自然に負けないダイナミックな意匠としました。
勉強スペースは子供部屋と別に配置し空間ボリュームを天井高などで押さえ落ち着いた空間としました。作り付けの勉強机、本棚がスッキリとした印象を与えてくれます。
トイレは少し広めとしゆっくり癒される空間としました。ケヤキで造作されたカウンターに白い陶器の手洗いが映えます。
Architectural Works Photos
昔ながらの和風住宅を現代の生活スタイルに合わせて全面的にリフォーム。小さく区切られた部屋を大きなLDKに変化させ断熱性にも配慮した快適な癒しの空間に。
現在、家族のつながりやありかたについて問われる中でその根っこの部分はコミュニケーション、一緒にすごす時間を大切にすることです。そんな当たり前のことが当たり前にできる空間を作りたい。そんな思いが今回のリフォームにはたくさん詰まっています。
天井材には桜無垢材、床材はメープル無垢材。キッチン床にはテラコッタの白色タイルを使用。木は時が経つごとに傷や変色していきます。その変化は家族の大切な歴史になっていく。
広大な田園風景の中、北側の里山から流れるやさしく涼しげな風、季節の移り変わりを感じることの出来る木々、小川のせせらぎ。時間がゆっくりと進んでいるかのような空間、そんな空間での家作りでした。
本来、日本の家づくりはその土地の気候風土をいかし、環境に留意し創意工夫を重ね代々継承されてきたものです。先人たちの知恵、経験、努力により生まれ継承されてきた多くの優れた技術の結晶が和風建築であると考えます。
コンセプトを「続・新日本の家 伝統と革新の融合」とし伝統的な日本家屋を現代的なデザイン手法と設備を取り入れ融合する、この命題にオーナー様の御要望を考えながら今までとはまた違った別のアプローチで取り組み作り上げた家です。